さとりのこさとこのブログ

新しい技術「観術」を日常で活用・応用した気づきや たまにどーでもいいことも掲載

映画【魔女の宅急便】あらすじ・まとめ 社会人一年目の悩みを乗り越える為の人間関係

今年、スタジオノポックの「メアリと魔女の花」のTHE ART展と映画を観に行きました。

ネット上ではスタジオジブリの作品との違いについて色々なレビューを目にすることがありましたが、

画風は同じように見えて、監督、プロデューサー、制作工程、ストーリー等、作りが異なるので”比較する作品”ではないと感じました。

そこで「魔女の宅急便」は一体どんなストーリーだったのか、今回このタイミングで振り返ってまとめてみることにしました(ネタバレありです)

---------------------------

父親のラジオを聴きながら絶好の満月日和であることを知ったキキは

「今夜に決めた!」

”13歳になったら家を出る”今の時代に合ってないとも言える魔女の修行のしきたり。

キキが家を出ることに決めた日、キキのお父さんは慌ててご近所に電話。

お母さんからは「心と笑顔を大事に」と言葉をかけてもらった。

”よその町で修行をしないと魔女になれない”

”南の海の見える方に行きたい”

希望を抱いて住み慣れた町の人達に見送られながら、キキは修行に出ることになった。

旅立ってすぐに他の町で修行している魔女と出会う。

「私は占いをやってる。あなた特技はあるの?私はもうじき修行が明けて帰れるの。頑張ってね」

その魔女と別れた後、急に天候が変わり落雷や豪雨の中、キキは汽車に紛れ込んだ。

汽車の中で一夜過ごした翌朝、時計台がある海に浮かぶ大都会を見て「こんな町に住みたかった!」希望で溢れるキキだった。

町に着いてみると想像以上の大都会だった。

魔女が住んでいないことを確認するとキキはこの町に住むことに決めたが、

町の人達に「笑顔」であいさつをしても冷たい態度を取られ

キキが町中を飛ぶことで大渋滞・交通事故になりかけ、危うく警察に捕まりそうになるところをトンボ(男の子)に助けられる。

とりあえずその日の宿を探そうとホテルに行くが未成年の為、一人では泊まることができなかった。

町中で過ごしていても警察にビクビクしながら移動しなければならなかった。

夕方、黒猫のジジから「他の町を探そうよ」と提案された時、

たまたま、お客様がおしゃぶりを忘れたのに気付いたパン屋のオソノさんと出会い

オソノさんの代わりにお客様におしゃぶりを届けた。

オソノさんからお礼にお茶をご馳走になり、キキがこの町に来た経緯を話すと空き部屋を使わせてもらうことになった。

キキは「オソノさんのように私を気に入ってくれる人がいるかもしれない」

この町で頑張ることにした。

翌日、キキはお店を開くことを決意する

オソノさんに「ここで宅急便を始めること」を提案し、”パン屋の店番を手伝う”条件でOKをもらう。

自分の部屋の掃除を終え、買い物に出かけるが、同じくらいの年の子たちが楽しそうにしていたり、ウィンドウに飾られている靴を見て、おしゃれができない自分にへこむ

生活用品を購入後、一気にお金が飛び「当分ホットケーキ生活だね」とジジに伝える。

買い物から戻ると早速「甥っ子への誕生日プレゼント」を届けてほしいという仕事の依頼があった。

購入したばかりの地図を見ながら、移動。

途中で突風に飛ばされプレゼントのぬいぐるみを落としてしまう。

ぬいぐるみを取りに行こうとするが鳥たちから目をつけられ、森に近づけない。

ジジをぬいぐるみの身がわりにして、夕方ぬいぐるみを落とした森にもう一度探しに行くと、ある小屋で探していたぬいぐるみは見つかるが、破損していた。

小屋に住んでいた画学生のウルスラから家の掃除を交換条件にぬいぐるみを直してもらう。

夜、お届け先の飼い犬の助けもあり、ジジは無事に戻ってきた。

そしてパン屋に戻るとオソノさんの旦那さんがキキの為に『宅急便専用の看板』を作ってくれていた。

翌日、キキがパン屋の店番中にトンボがやってきて

6時に迎えにくるからと
”飛行クラブのパーティの招待状”を渡される

それと同時に宅急便の依頼が2件入ってきた。

キキはこれぐらいの内容であれば、
”パーティに間に合う”と軽く考え、両方の仕事の依頼を受けることにした。

1件目を早々に終わらせ、2件目の老婦人の家に向かうと、電気オーブンが壊れてしまい運んでほしい料理ができなかったので、老婦人が断ろうとするが、キキからの提案でマキのオーブンで料理を仕上げることに。

料理が完成するまで、家の電球を取り換えたり、お茶をしていた。

ところが家の時計が10分遅れていることを知り、慌ててキキは料理を届けに行くことに

そして急に雨が降りだし、土砂降りの中、料理を届けるが、届け先の老婦人の孫からは「この料理すきじゃないのよね」と感じの悪い態度と取られる。

そしてトンボとの待ち合わせ時間からだいぶ遅れ、パーティには行けなかった。

翌日、高熱を出し、一日休んだ。

次の日オソノさんからコポリさんちにお届けものを依頼を受け、向かってみるとトンボの家だった。

パーティで発表された「人力飛行機」を見せてもらい、それに乗って海岸に止まっている飛行船を見に行くことになった。

海岸につくとキキは「自信を無くしていたけど、トンボと出会って元気をもらった」と話をしていた時、

先日料理を届けた先の感じの悪い女の子とトンボが仲が良いことを知り

キキは不機嫌になって来た道を1人で帰ってしまう

家に帰ると「せっかく友達出来たのに、にくい!昔の素直で明るいキキではなくなっちゃった」
複雑な気持ちを抱えて、その日は眠りについた

突然、黒猫のジジと会話ができなくなり、自分の魔法が弱くなっていることに気づく

その夜、慌てて飛ぶ練習をする中で母からもらったホウキが折れてしまう。

オソノさんに魔法が弱くなり、宅急便の仕事を休むことを報告。家にはいさせてほしいとお願いをする。

オソノさんから「顔色悪いけど大丈夫?」と聞かれ

キキは「修行中の身に魔法が無くなったら、私、何の取柄もなくなっちゃう」

部屋に戻り、今自分にできることは泣きながら新しいホウキを作るしかなかった。

以前森で出会った画学生のウルスラが買い出しついでにキキのところに顔を出しに来た。

仕事のことを聞かれ「休業中」であることを伝えた。

ウルスラの提案で森の小屋に行くことになり、バス・ヒッチハイクで森の奥まで向った。

キキはウルスラと1日過ごし、今の状況を話すと

ウルスラ
「魔法も絵も似てる。私も描けないことがあった。ジタバタすることで急に描きたくなる。13の時に絵描きを目指して、ある時、描けなくなった。気づいたの。誰かのマネだって。自分の絵を描かなきゃって。苦しかった。今も苦しいけど、前より絵を描くことを考えるようになった」

「魔女は呪文で飛ぶんじゃないんだね」

キキは
「魔女は呪文ではなく血で飛ぶ。魔法って何か考えたことがなかった。修行も古臭いしきたりぐらいに思ってた。あなたがきてくれてとても嬉しかった。私一人じゃ、ただジタバタしてただけだ」

気持ちが落ち着いたキキはオソノさんに家に帰ることを電話で報告すると

帰りに以前依頼を受けた老婦人のお宅へ行くようにと言われる

訪ねると老婦人はこの前のお礼にとケーキを焼いて

キキにプレゼントしてくれたのでした。

プレゼントに感動している最中、

老婦人宅の居間で流れているテレビのニュースでトンボが飛行船と共に飛ばされるところ見てしまい、キキは慌ててトンボを助けるために飛行船が飛ばされている現場に向かう。

飛行船を目指し、町中を走る途中でデッキブラシを手に入れ、空を飛ぶ決断をする。

飛行船は町の中心部の時計台にぶつかり止まったが、ロープに捕まっていたトンボは今にも落ちそうな状態。

キキは何とか間に合い、必死に手を伸ばすが、トンボは力尽きて、真っさかさまに落ちた。見物人たちが「もうダメだ!」と目を覆った瞬間!

間一髪でキキがトンボの手をつかみ、助けることができたのでした。


それから暫くして実家のご両親宛にキキから手紙が届く

「お父さん、お母さん、お元気ですか。

    私もジジもとても元気です。
 仕事の方も軌道に乗って少し自信がついたみたい。

    おちこむこともあるけれど、
 私、この町がとても好きです」

---------------------------

初めてこの映画を観たのは小学生の時、母に連れられて映画館で観ました。

子供の時はあまり考えて観ていませんでしたが、改めて観てみると


●実家を出る時の「希望と不安」

●特殊な力があったとしても一人立ち、自立することの大変さ

●親、住み慣れた環境の中で作られた人間関係から一から構築しなければならない人間関係

●実家で与えられた女の子らしい一人部屋と自立してから住む最低限の物しかない質素な部屋との違い

●おしゃれができない、友達が少ない、周りとの相対比較

●仕事を楽観的に考え、後で墓穴を掘る。

社会人として親から自立する上で色々と感じる不安・失敗・希望といった感情が表現されていて、
大人になってから観ると感情にグッと来るものがありました。

映画館で母から買ってもらったパンフレットはいまだに持っています。

f:id:a_satoco:20170821112330j:image

久しぶりに読んでみると

宮崎駿監督がどのような背景で映画を製作したのか、とても丁寧に書かれています。

裏話「魔女の宅急便のあれこれ」「制作ノート 話のタネ」には

●脚本・監督・プロデューサーを1人で3役兼ねていた

●宮崎監督(当時48歳にしてタフすぎる)

    一日のスケジュール

 毎日 出社8:00~9:00/退社 深夜2:00~3:00

    通勤 車で片道約1時間、

    食事1回15分、2食以外ほぼ仕事。
    睡眠時間3~4時間。それを10ヵ月間継続

●10代~30代の女性に向けて共感してもらえる設定で制作している

●できるだけアニメのパターンから抜け出したいと思ってジタバタしながら制作

●当時「小品」にするつもりでラストはウルスラと話しをして元気になるで終わる予定だった


パンフレットを見ていく中で後半に制作の方の印象的なコメントがありました。

大人が成長する過程における

「一つの事件」=「経験である」

事件に遭遇して心が開け、強く成長するキキは魔女であっても本質的には「普通の女の子」である。
旅立ちから自分の個性を知り、宅急便を始めて人と人との間の関係が生まれ、交差して拡大する。

つまり文字通り「人間」なのである。

その「間」が多様化して力強く、布のように、織られていくのが自立であろう。

旅立ちに始まる自立には冒険と孤独と愛情が織りなされていく。

これがファンタジーの中でリアルに感得(カントク)されるのが「魔女の宅急便


このコメントを通してキキが魔法が使える「特別な個人」ではなく、伝統を継承していく人としてその時の時代、社会の中で『人との関係性による調和・融合によってスランプを乗り越えていくこと』を丁寧に表現しているのを感じました。


最後にこの映画は28年前に作られたものですが

”どの年齢で見ても新しい発見がある”作品を作ることができる宮崎監督のすごさを改めて感じる映画でした。

f:id:a_satoco:20170822120549j:image